足の皮が剥けてきたり、小さな水膨れができたりしたら、かゆみがなくても水虫にかかっている可能性があります。
水虫は白癬菌というカビの一種が皮膚に感染して発症する病気で、足を蒸れた状態にしておくとかかりやすくなります。
寒い冬場は症状が収まる場合もあり、自然に治癒したと考えがちですが、夏になると再びかゆみがぶり返すこともあります。

水虫でも自覚症状がなければ、放置している方が少なくありません。
しかし水虫を長い間放置しておくと、さまざまなリスクが発生することになります。
まず第一に、白癬菌が繁殖を続け、水虫が周辺へ広がっていくことです。
広範囲に水虫が広がれば、それだけ治療に時間も費用もかかります。
一部分が治っても、別の部分から再感染する恐れもあります。

白癬菌が爪に入り込むと爪水虫になり、爪が変色して硬くなってしまいます。
こうなると外用薬はなかなか浸透しないので効き目が薄く、場合によっては内服薬で治療する必要があります。
内服薬は適切に使用しないと、生き残った菌が何度でも出てくるため、爪水虫を完治させることができなくなります。

健康な皮膚の表面では常在菌がバランスを保っていますが、水虫が悪化すると正常なバランスが崩れ、悪玉菌が繁殖して二次感染を起こすリスクも考えられます。
細菌が弱った皮膚から体内に侵入し、炎症を起こして足が腫れたり痛んだりすることもあります。
さらにリンパ節にまで二次感染が広がり、全身の倦怠感や発熱といった症状を起こす可能性があります。

白癬菌アレルギーによる発疹も水虫に伴うリスクのひとつです。
増えすぎた白癬菌に対して体がアレルギー反応を起こすもので、水虫にかかっていない場所にも発疹が出ます。
そのため水虫が原因とはわからない場合もあるので注意が必要です。
白癬菌アレルギーが重症化すると、全身に発疹が広がる場合もあります。
アレルゲンとなる白癬菌を除去することが、第一の治療法になります。

水虫を早期治療したときとそうでないときの費用の差

水虫は早期のうちなら市販の塗り薬でも治療できます。
費用も千円~二千円程度ですが、完治させるには数か月ほどかかることがあります。
なかなか治らない場合には、皮膚科の医師を受診することをお勧めします。
適切に早期治療すれば、重症化を防ぐことができます。

水虫を放置して重症になってしまうと、まず完治するまでの時間がかかるため、それだけ診療費や薬代がかさみます。
治療効果を上げるために、複数の薬を組み合わせて治療する場合もあります。
塗り薬に加えて飲み薬が処方されれば、副作用を調べるための血液検査なども必要になることがあります。

二次感染や白癬菌アレルギーを起こした場合は、なおさら余計な費用がかかることになります。
発熱などで日常生活に支障を及ぼすことも考えねばなりません。
水虫の治療は基本的に保険適用となりますが、重症になると保険の利かないパルス治療などが行われることもあり、場合によっては数万円の費用がかかります。

また本人の問題ではありませんが、水虫を放置すると、あちこちに白癬菌をばらまくことになるため、同居している家族に感染させるリスクが大きくなります。
その結果、家族も治療が必要になれば、トータルの治療費は膨れ上がってしまいます。
最初の一人が早期治療していれば、こうした被害は防ぐことができます。

以上のように、早期治療すれば大した治療費のかからない水虫ですが、放置して重症化すれば大きな経済的負担を背負うことになります。
たかが水虫だから、自覚症状がないからといって軽視せず、早め早めにケアすることが大切です。
水虫かどうか自分では判断できない場合でも、皮膚科で菌の検査をすれば正確な診断ができるので、必要に応じて活用してください。